漫画のなかにはジャンプ的としか言いようのないものがありますが、そういう漫画は個人的には好みません
だからONE PIECEやHUNTER×HUNTERのように隙あらばぺらぺらと能力の説明を垂れ流し、世界観やキャラクターの設定を羅列するような漫画ではないチェンソーマンは良い意味でジャンプらしくなく最近読んだ漫画の中では一番おもしろいと思いました。
~ではないという消極的評価で漫画の是非を語るのは片手落なので積極的な評価点を挙げればギャグ漫画として面白い、セリフがいい、ということが言えると思います。
死なない敵を倒すための方法が『自殺したくなるほどの苦痛を与える』だったり
『闇の力』を使う敵に対する対抗策がガソリンを被って『光の力』と宣うことだったり
ぶっ飛んでいてかなり笑えます。
またセリフを作るセンスがすばらしい。『永久機関が完成しちまったなァァ〜!』のくだりなどは、どこかブロント後に通ずるところがあり『声に出して読みたい日本語』という趣すらあります。これは理屈でどうこういうのが難しいです。
コウモリの悪魔、爆弾の悪魔、支配の悪魔との戦闘に突入する流れが全部同じ(女に騙される)といった具合にストーリーも適当で作者のやる気が感じられないところも笑いどころです。
それにしてもこんな漫画が1000万部も売れてしまうというのはわかるけどわからない。