カツドンチャンネルが先月くらいに久しぶりにネットに姿をあらわし、文章と動画を発表しました。飲食店の店長として頑張っているのは素晴らしいのですが、本質的には引退前と変わっていないという印象を受けました。彼はイケハヤ大学やまこなり社長の動画を見て学びを得ていると言っていました。これらのビジネス系youtuberも原因論的、決定論的見地に立っているという点で、インナーチャイルド理論、アダルトチルドレン、機能不全家族といったカツドンチャンネルのキーワード群と変わりありません。
これらはカツドンさんを慰撫するものとしてのみ機能しています。カツドンさんは理論を絶対的なものと盲信する傾向があり、こういうひとは理論通りにいかなかったときにヤケなる危険があり心配になります。
だからカツドンさんはスピノザの考えを学ぶべきだと思うのです。スピノザの哲学の入門として上野修「スピノザの世界」がおすすめです。これを読んでから「エチカ」に進めばよいでしょう。自由や責任について考える手がかり得るためにも柄谷行人の「倫理21」という本もおすすめしたいです。これらの本はカツドンさんを慰めるというよりは、カツドンさんが拠り所としていたような思考を解体してしまうものでしょう。しかし自由であるための条件は認識への意思だけであり、それ理解するためにもこれらは有用な本だといえます。